今回、仲良しのお客様のオーダーで、約半年がかりで見つけたGMTマスター16700のティファニーとのダブルネーム。当店に届いて、もちろんですが納品前に最終チェックを行うんですが、あまりの綺麗さに解説を書こうと思ったわけです。
Wネームは古くからフェイクが多くて、絶えず真贋問題が付きまとうんですが、90年初頭のUSギャラ付は割と安心出来るWネームかも知れません。
というのが、当時のアメリカ(US)のギャランティーは型番・文字盤の色・ブレスの型番、そしてシリアル番号が記載されています。全てタイプライターで印字されています。ギャラ付の個体に関しては、これらの番号と個体そのものと照合できます。
通常、N番の16700だとシングルバックルの78360ブレスが標準なのですが、ギャラの記載に従い93150が標準でティファニーに納品されています。これは同じく14270エクスプローラー1にも見受けられます。クラスプコードも年代一致してます。このように各部分の整合性を取って行きます。
ただし、途中のメンテナンスで針が交換されていたり、ベゼルが交換されていたりしている物もあるので、そこら辺は要注意となります。
このようにケースコンディションやベゼルの台座のコンディションを見るだけで、この個体の素性の良さが窺い知る事が出来ますね。ダレていないエッジが立ったオリジナルシェイプですね。
そういう意味では、一番最初にも書きましたが、90年代初頭のギャラ付の個体というのは分かりやすく、そして今後さらに評価を上げるものと思われます。
ENZO / NAKAI